【基本】バルブの操作方法を学ぶ。自動弁!選定に必要な条件とは?【電動式】

こんにちは。近江クリエイトです。

 

バルブの操作の仕方も種類が様々・・・

「どんな種類があるのか知りたい」
「それぞれの特徴を知りたい」

このような疑問にお答えします。

 

さて今回は、自動弁である【電動式】について解説します。

自動弁は手動弁と違ってお客様側にも「ある程度の用意」が必要となります。
製造側としては、自動弁を選定するに当たってこの用意が必要な情報となります。
しかし、多くの方はそれを理解しておらず、「想定していたのと違う物が納入された」となるケースも少なくありません。

ということでこの記事を見ると、電動式バルブの基本と製造メーカーに対する「必要な情報」について分かるようにしています。
またバルブの操作機として注意事項や実務で役立つ情報も記述していますので是非参考にしてみてください。

目次

  1. 電動式とは?
  2. 電動式選定について必要な情報とは?
    2-1:設置条件
    2-2:流体条件
  3. 電動機の取り付け向きには注意!
  4. まとめ

 

1.電動式とは?

参照:島津産機システムズHP

 

電動式とは、電気の力でモーターを回転させ、トルク(操作力)に変換する操作タイプのことです。
構造としては、「電動機(モーター)→ドライブスリーブ(ギア)→ステム」と力が伝わっていくことになります。

では、数ある操作方法の中で電動式にある特徴を紹介します。

①動力に電源が必要
②信号を送ることで「制御」することできる
③開閉時間が遅い
④操作力(トルク)が大きい

 

①動力に電源が必要

名前の通り電気で動くので、その電源が必要になってきます。
三相交流電源(AC、3φ)、単相交流電源(AC、1φ)、直流電源(DC)です。

【ワンポイントプラス】
ボール弁やバタフライ弁等の回転弁だとバルブメーカー独自で電動機を持っていたりするので、単相交流電源(AC、1φ)が安価となります。逆に仕切弁や玉形弁等の直動タイプだと三相交流電源(AC、3φ)が安価となります→(単相、直流は高価)。

 

②信号を送ることで「制御」することができる

電動式バルブは電気で動かすだけでなく、「制御」することも可能です。
配線によって様々な信号を送ることで、開閉の制御や位置を知らせるスイッチ(リミットスイッチ)など、あらゆる制御が可能となるのです。

③開閉時間が遅い

同じ自動弁でもエアーや油圧を使ったシリンダー式のピストン運動に比べると開閉させるのに時間がかかってしまいます。それは、モーターを使ってドライブスリーブ→ステムを回転させているからです。モーターの出力やギア比を変えることで多少速度を上げることはできますが、どうしても限界はあります。
よって、自動弁として高速開閉には不向きと言えます。

④操作力(トルク)が大きい

同じく自動弁の中では、操作力(トルク)を大きくすることができます。
シリンダータイプは、シリンダーの径の大きさ(断面積)が操作力に繋がりますが、あまりに大きいタイプは、メーカーにもラインナップが少なく、操作力を必要とするバルブには不向きとなります。
一方で電動式はモーターの大きさ、ギア比のラインナップも多く、操作力が必要な大口径のバルブでも動かすことができます。

 

以上が「電動式」の大きな特徴となります。

 

これまで電動式タイプの基本を解説しましたが、実は、手動も電動も基本的な構造は同じで、「手」を使って動かすか「電気(モーター)」を使って動かすかの違いだけなんです。
しかし、構造的には大きな差はありませんが、手動弁ではなく電動弁を選定していくとなると、その為の用意には大きな違いがあります。

2章ではその用意に必要な情報について詳しく解説していきます。

2.電動式選定について必要な情報とは?

これまで電動式バルブを購入して「想定していたのと違う物が納入された」という経験をされた方も意外と多いのではないでしょうか?
これが起こる理由は、電動式バルブを選定するに当たって必要な情報が不足しているからです。

そこで、その必要な情報についてまとめてみました。

2-1:設置条件

まず一つ目は、電動式バルブの設置条件です。
手動弁の場合は、取り付けたら動かすのは「人の力」なので、深く情報はなくても問題ないケースが多いですが、電動弁の場合は、動かすのは人ではないので「動力」「制御」についての情報が必要となります。

では、それぞれ必要な情報は以下の通りです。

①動力

動力については、モーターに使用する電源についてです。
三相交流電源(AC、3φ)、単相交流電源(AC、1φ)、直流電源(DC)、いずれの電源を使用する予定なのか明確に伝える必要があります。また電圧(V)によっても選定が変わったりもしますので電圧も必須です。
ちなみに周波数(50Hz、60Hz)によっても出力は変わりますので、忘れないように伝えましょう。

②制御

まず動力と同様に制御用電源を明確にしましょう。
制御用電源に合わせて電動機の内部配線を行うので、事前にメーカーに伝える必要があります。

次にどのような制御をしているのかを細かく伝える必要があります。
これについては、出来る限り既設バルブの内部結線図(端子符号図)を用意するようにしましょう。

そうすることでお互いに情報を共有でき、トラブルを防ぐことにも繋がります。

もし既設の内部結線図(端子符号図)がない場合は、まず電動弁についている銘板の情報を伝えてみてください。バルブメーカーか電動機メーカーの方で当時の資料を保管している可能性があります。それでも資料が入手できなかった場合は、バルブメーカーに相談してみてください。その際、どのような制御をしているのか、どのような制御をしたいのかは詳しく伝えるようにしましょう。

2-2:流体条件

電動機の選定は、主に流体や圧力などの条件を基に行います。
口径によって、搭載する電動機はある程度決まってきますが、その流体条件によって選定が変わる場合があります。

特に、「粘性がある」や「流体に異物が混じる」などの特異性がある流体の場合は、それを考慮した選定を行う必要があります。

よって、流体条件も必須な情報となります。

 

以上、「設置条件」「流体条件」は必ずメーカーと情報共有するようにしましょう。

3.電動機の取り付け向きには注意!

バルブの電動機には、取り付け向きが2方向もしくは4方向あります。

次の図はあくまで一例ですが、見てみましょう。

今回の図は、開時計とモーターの位置が一直線になる様になっていますが、その位置関係は電動機メーカーによって様々です。
ハンドルの位置、モーターの位置、スイッチBOX(制御端子箱)、開度計の位置など、総合的に見て判断する必要があります。

 

そして取り付け向きについては、手配する時点で決めておく必要があります。

なぜなら、電動機は一度取り付けると開閉位置を定めるリミットスイッチをメーカーの工場で設定しているので、後から向きを変更するとリミットスイッチの位置が変わることもあり、全閉しない・全開しない、逆に異常トルクを知らせるトルクスイッチが働いてしまうということが起こるリスクがあるからです。

なので手配する時には、電動機の取り付け向きを決めておくことにしましょう。

【ワンポイントプラス】
もし手配する時点でどうしても決まっていない場合は、いつまでに連絡すればいいかメーカーに確認しましょう。
製造工程上、製品の「組み立て」までに連絡すればいいケースもあります。

 

4.まとめ

電動式バルブの基本と製造メーカーに対する「必要な情報」について解説しました。

手動弁と違い、動かすのは人ではないので「動力」「制御」についての情報が必要となります。
その必要な情報についておさらいです。

①モーターに使用する電源
②制御用に使用する電源
③どのような制御をしているのか→既設バルブの内部結線図(端子符号図)を用意するのがベスト。
④流体条件
⑤電動機の取付け向き

以上5つの情報は必ずメーカーに伝えるようにしましょう。

 

最後に・・・
今回の電動式と比較になる手動弁に関する記事も上げています。
参考にどうぞ!!

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