【一体いつまで?】バルブの寿命とは??意外と知られていないので詳しく解説します。

こんにちは。近江クリエイトです。

 

「長持ちするバルブが良い!」
もちろんみなさんが常に考えていることだと思います。

では、いきなりですが質問です。
「バルブの寿命とは一体いつまででしょうか?」

 

実は、これについてはっきりと説明できる人はメーカーの人間でもほとんどいません・・・。
言い換えると、バルブの寿命とはそれほど曖昧な物なんです。

ということで、今回は「バルブの寿命」の考え方について解説していきます。
この記事を見ることでバルブの寿命についての理解を深めることができます。そしてバルブを長持ちさせる方法についてもお伝えします。

是非最後まで見て参考にしてみてください。

目次

  1. バルブの寿命とは?
  2. 製品の保証期間とは?
  3. バルブの寿命は一体いつまで?
  4. 寿命から考えるバルブ選定方法は費用対効果を意識する
  5. まとめ

 

1.バルブの寿命とは?

まずバルブの寿命とは、「製品として性能を満たさなくなった時」のことを言います。

例えば、このようなケースです。

・バルブ本体に穴が空いてしまった。
・消耗品を交換してもリークが収まらない。
・錆が進み過ぎて修復不可能。
・繰り返しメンテナンスをかけたが、修復不可能となった。

 

これらの多くは、本体自体が損傷してしまっていることが原因となります。
ちなみにバルブで言う本体とは、弁箱-ふた、弁体(ボディ-ボンネット、ディスク)のことです。

パッキンやブッシュ、シートリングなどの消耗部品は、交換や修復をすることで元の状態に戻し、バルブの性能を長く保てるように設計されています。

しかし、本体自体は交換・修復をするように設計されていません。なので、もし本体が「摩耗して穴が空いた」や「錆が進行しすぎて取り切れない」などで損傷したとしても直すことはできないのです。

このように、バルブ本体自体が損傷した時、それがバルブの寿命となるのです。

2.製品の保証期間とは?

よくバルブの寿命と間違えられるのが製品の保証期間です。
製品の保証期間とは、製品の故障に対してメーカーが無償で修理・交換する期間です。保証期間は、製品の動作を消費者に保証し、販売後の一定期間の動作保証をつけることで消費者に製品の優位性をアピールするために設けられています。

一度こちらの日本ダイヤバルブの製品保証を参考にしてその中身を確認してみましょう。

引用:日本ダイヤバルブ「製品保証及び免責事項のご案内」

要約すると、

①正しい取り扱いの中で故障が発生した場合は、製品もしくは部品交換を無償で行う。
②保証期間は出荷後18ヵ月もしくは運転から1年間以内
③他責による故障の場合は、保証外。
④経年劣化や自然現象による故障は保証外。

以上の様になります。
多くのバルブメーカーも同じ様な保障内容となっています。

これから分かることは、製品保証期間とは、一定期間、ユーザーに安心して使用してもらう為のサービス期間であるということです。

この製品の保証期間をメーカーが製品の性能を保証できる期間、すなわち寿命と間違えている人が多いのです。
その為、バルブの交換目安の話となった時、「保証期間としては・・・」と保証期間がキーワードに上がってしまうのです。

バルブの寿命と保証期間は違うので注意しましょう!

3.バルブの寿命は一体いつまで?

1,2章では、バルブの寿命と製品保証について述べてきました。

では、本題のバルブの寿命は一体いつまでなのか?その期間はどれだけなのか?と言うと、
「半永久的」です。

なぜなら、食品の様に腐ったりしないので、破損しない限りその期限はなく永久的に使えるからです。

例えば、車や自転車も同じですよね?
メンテナンスや部品交換をして正しく扱っていれば、20年、30年経っても乗ることができます。
但し、事故を起こしたり乱暴に扱っていると車体自体が破損してしまい、もう乗れなくなってしまいます。

このように車や自転車と同じでバルブも定期的なメンテナンスや部品交換をして正しく扱っていれば、バルブ本体の破損も防げて半永久的に使用することができるのです。

4.寿命から考えるバルブ選定方法は費用対効果を意識する

最後に寿命から考えるバルブ選定方法について解説します。

それには大きく2つの考え方があります。

①最初に費用を掛け、定期メンテナンスや部品交換をして長持ちさせる
②安価な汎用品を短期間で交換する

 

①最初に費用を掛け、定期メンテナンスや部品交換をして長持ちさせる

先述したように、定期的なメンテナンスや部品交換をして正しく扱っていれば、バルブは長持ちさせることができます。
また使用条件に合わせたオーダーメイド品は、使用環境に最適な材料選定や構造設計を行うので更なる高寿命化も見込めます。

但し、オーダーメイド品は単純に高価となりやすいので初期投資が必要になります。
言い換えれば、最初に費用を掛けてランニングを延ばすということです。

②安価な汎用品を短期間で交換する

無理に高寿命化しないと言うのも一つの考え方です。
安価な汎用品を使いつぶして短期間で交換するのも結果的には低コストとなる場合があるので効果的な方法です。

その場合、バタフライ弁やデュアルプレート式逆止弁は、安価且つ重量も軽いので交換しやすいというメリットがあります。
☟過去に挙げた記事もありますので是非☟

【基本】バルブの種類を学ぶ。どの流体に対しても最強のバルブです。【バタフライ弁編】

「バルブ」と言っても色々な種類があって用途も様々・・・ 「どんな種類があるのか知りたい」 「それぞれの特徴を知りたい」 このような疑問にお答えします。   こん…

 

【基本】バルブの種類を学ぶ。水・空気?はい、これ一択でしょ?【デュアルプレート式逆止弁編】

「バルブ」と言っても色々な種類があって用途も様々・・・ 「どんな種類があるのか知りたい」 「それぞれの特徴を知りたい」 このような疑問にお答えします。   こん…

 

以上のことから、初期に費用を掛けてランニングを延ばすか汎用品を短期交換するか、それは使用条件や設置環境から「費用対効果」を意識して決定するのがいいでしょう。

5.まとめ

今回は、バルブの寿命の考え方について解説しました。

最後に今回の内容についておさらいです。

①バルブの寿命とは「製品として性能を満たさなくなった時」つまり「バルブ本体自体が損傷した時」
②バルブの寿命と製品の保証期間は違う。製品保証期間とは、一定期間、ユーザーに安心して使用してもらう為のサービス期間
③バルブの寿命は、定期的なメンテナンスや部品交換をして正しく扱っていれば「半永久的」
④費用対効果を考えてバルブ選定をするのがおススメ。
・最初に費用を掛け、定期メンテナンスや部品交換をして長持ちさせる
・安価な汎用品を短期間で交換する

 

以上が今回のまとめとなります。
長持ちするバルブを使用したい・・・そう思った方は、まずこの記事を見て「バルブの寿命」についての理解を深めてください。そうすることで費用対効果を考えてバルブ選定を行うことができるようになります。

 

ちなみに・・・

こちら近江クリエイトでは、どのようなバルブを選定すればいいかお困りの場合でも、お客様の条件に合った最適な提案や改善を行います。

是非、お困りごとがある際には近江クリエイトにお問い合わせください。

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