【保存版】バルブリストを作って業務を高速化!!もう選定で悩まないで!
こんにちは。近江クリエイト代表のエイトです。
バルブは、1つの工事に10種類以上使用されることもあり、選定するのもひと苦労・・・
またそこには何十社とメーカーもあってどれを選んでいいのか分からない・・・
あなたはそんなバルブの選定に時間をかけていませんか?
そこで今回はバルブの選定を高速化させる方法を解説します。
是非、エンジニアリング初心者の方に日々の業務で役立ててほしい内容です。
目次
- 「バルブリスト」を作成する!
- 「バルブリスト」作成時のポイント3点
- 作成におススメな方法
- まとめ
1.「バルブリスト」を作成する!
バルブの選定を高速化させる方法、それは「バルブリスト」を作成することです。
「バルブリスト」とは、「○○の条件の時は△△メーカーの☆☆(型式)を使用する」という早見表です。
例えば、「水 10Kの流体の時は、巴バルブの700Zを使う」という様なものです。
なぜなら、リストを作成することでバルブの選定をする手間がなくなり、それを見ればそれに合わせて設計を進められるからです。
例えば、日常の買い物を思い出してください。
今夜はカレーにするとしました。
カレールーを「ハウス食品のバーモントカレー」にすると決めていたら、それに合わせて他の食材も決められるので、買い物を速く済ますことができます。
これと同じで、「バルブリスト」を作成することで、バルブの購入に時間をかけることなく、業務を高速化させることができます。
2.「バルブリスト」作成時のポイント3点
まず次の表を見てください。
太枠で囲った所が流体仕様やバルブ仕様となります。
そして右枠にはそれぞれのメーカー名と型式を入れています。
では、そのポイントについて解説します。
①流体仕様やバルブの仕様は、自分がよく使う項目を挙げる
太枠の仕様に関しては、自分がよく使う項目を挙げてください。
例えば、水を使用した配管に携わることが多い場合は、一番左の流体には「水」と入力入力します。
そのバルブはJIS10Kのアルミのバタフライ弁を使うのであれば、「JIS10K」「ADC12」「バタフライ弁」と入力します。
その他の条件がある場合は「手動ギア、1MPa、常温」と入力します。
上の表はあくまで参考なのでそれぞれ項目を増やしてもいいですし、条件をもっと細かく入力しても構いません。
自分の作業を効率良くする為のリストなのでアレンジは自由です。
②順位を決めて「メーカー」と「型式」を挙げる
①で各項目を挙げたら、それに対応する「メーカー」と「型式」を第1から第3候補を決めて挙げてください。
これは選定する際、第1候補を最優先として考えますが、第2、第3と候補を挙げておくと、万が一、第1候補に不測の事態があった場合に、早急に対応できるからです。
例えば、その「型式」の納期がとてもかかってしまう場合や、「型式」の廃番、最悪メーカー自体が廃業等、入手が困難になってしまうケースがあるかもしれません。
そういったリスクを回避する為に、よく使う物は順位を決めて候補を挙げることをおススメします。
③リストの中身は随時追加・更新する
①②で作った項目の内容は必要に応じて追加や更新をしてください。
なぜなら一度作ったリストも随時追加や更新をしていくことで、さらに業務の高速化や安定化につながるからです。
例えば、ボール弁で今までは手動レバー操作しか使っていなかったが、新しく「手動ギア」を選定することになった場合、それもリストに追加することで、次回以降も「手動ギア」に対して選定が速くなります。
また他にも、その型式が廃番になっていた場合や流体仕様に適していないことが判明した場合等、新たな情報を更新していくことで確実な選定に繋がっていくのです。
この「バルブリスト」を作る最大の目的は、業務の高速化です。
言い換えるとバルブ選定の回数を減らすことにあります。
以上3つのポイントを意識してリスト作成をしてみてください。
3.作成におススメな方法
では、実際に作成する時におススメな方法をいくつか紹介します。
①メーカーで統一する。
②候補は3つ以上挙げない。
③特殊バルブの場合は、相談する「個人」を挙げる。
①メーカーで統一する
いざ流体仕様やバルブ仕様を挙げたが、どのバルブを候補に挙げていけばいいか分からない・・・
そんな時は、「バルブの種類」に対してメーカー名だけ挙げてください。
バルブの種類:バタフライ弁 → メーカー:○○ のような感じです。
なぜなら1つのメーカーに絞ると、よりそのメーカーの物に対しての知識が深くなるからです。
例えば、ゴルフの場合、クラブのセットを1つのメーカーに絞るとよりそのメーカーの物に詳しくなりますよね?
「このメーカーのクラブのラインナップは豊富で・・・」
「中でもエッジには特徴があって・・・」などなど
このように1つのメーカーに対する知識を増やすと、選定の手間が省け業務高速化に繋がります。
②候補は3つ以上挙げない
候補は3つまでに絞りましょう。
なぜなら、比較する対象が増えるほど、その中から選ぶのに時間がかかってしまうからです。
よって「同等品」となる候補は最大3つまでに抑えましょう。
ちなみに同等品は3つまでということについて以前説明している記事もありますので是非ご覧ください。
【注意:言葉の勉強ではありません】「相当品」?「同等品」?どちらを使う?バルブの場合は「同等品」!
③特殊バルブは相談する「個人」を挙げる
上の表の様に特殊バルブの場合は、相談する「個人」を挙げてください。
なぜなら特殊なバルブ程、ノウハウ(知識)と経験値という技術面とあなたの要望を応えようとする製作者側の姿勢が必要だからです。
なので、特殊バルブの場合は先程と違い「メーカー」「型式」ではなく、その期待に応えてくれる「個人」を挙げてください。
こちらも以前解説している記事がありますので是非!
【超重要】「特殊バルブ」!!選ぶポイントは「個の力」!!~汎用とは違う!!~
4.まとめ
ここまで「バルブリスト」を作って業務の高速化することについて解説しました。
要するにリストを作って選定の時間を減らすことで業務を高速化させるということです。
今回紹介したリストの中身については、あくまで一例なので、あなたの条件にぴったりなリストを考えて作ってみてください。
リスト作成に関しておさらいすると
①あなたの条件に合った項目を決めて、その候補の「メーカー」「型式」を3つ用意する。
②リストの中身は随時追加・更新する
③条件に合った「メーカー」「型式」選びに悩んだ場合は、1つのメーカーに絞る。
④特殊バルブの場合は、「個人」を用意する。
以上のことで、グンと作業の効率化につながると思いますので、是非試してみてください。