【保存版】バルブの種類を学ぶ。~基本10種の総まとめ~これで基本は必ず身につく!!

今回は、これまで紹介してきた10種類のバルブの総まとめです。

日常で「このバルブにはどのような特徴があったかな?」「このバルブとこのバルブの違いはなんだっけ?」と思った際には、是非こちらを参考にしていただけると幸いです。

分かりやすく見ていただけるように、それぞれのバルブの特徴を表にまとめてみました。
それぞれの細かな特徴を知りたい方は、各バルブをクリックしてください。

1.制御用バルブ(ON-OFF)

バタフライ弁はほとんどの項目で優れています。
特に仕様のバリエーションが豊富であるので、どのような流体や条件にも柔軟に対応できる点と何より軽いのと構造が簡素なので、設置・メンテナンスが容易である点は非常に優秀です。
一方弱点としては、高温に対しては苦手である点と真ん中に弁体が残るので流量確保には劣ります。

ボール弁はほとんどの項目でバタフライ弁に劣りますが、悪い訳ではなく、全て優れていると言えます。
特にバルブ全開時は、フルポートになるので流量確保には優れていますし、バタフライ弁の苦手な40A以下の小口径に対しても対応しています。
一方で、250Aを超える大口径は苦手としていますし、高温に対しても少し劣ります。

最後に③仕切弁(外ネジ内ネジ)は、全ての項目でバタフライ弁、ボール弁に劣ってしまいます。
特に構造的に重量と開閉が重くなってしまうのが欠点です。
また仕切弁は、弁箱本体側と弁体側のシートをセットですり合わせて製作するのでシート交換はできず、メンテナンス性には欠けます。そして、重量も大きいので設置もひと苦労してしまう所も難点です。
逆に頑丈に作られているので、他の二つに比べると比較的長持ちしやすいです。
また高温に対しても他のバルブに比べて強いです。それは、メタルシートながらシール性能が高い点にあります。

2.流量調整用バルブ

バタフライ弁制御用バルブ同様に他のバルブよりほとんどの項目で優れています。

玉形弁は、調整用としてはバタフライ弁に大きく劣ります。
では、バタフライ弁より優れている点はというと先程の仕切弁と同じで高温に強いという点と頑丈である点が挙げられます。
言い換えると、玉形弁は「仕切弁の流量調整版」ですね。

ニードル弁もほとんど玉形弁と同じです。
こちらも唯一違う点を挙げるとすれば、円錐形状なので玉形弁よりシビアな流量調整に向いていることです。

3.逆止弁

デュアルプレート式逆止弁(バタチャッキ)は、軽いのと構造が簡素なので、設置・メンテナンスが容易である点は非常に優秀です。
また、スプリングを使用して急閉させるのでウォーターハンマー対策としても効果的です。
そして、中々、大口径を作れないのもこの逆止弁なのですが、その中で簡素的な構造から大口径も得意としています。
一方、真ん中に弁体が残るので流量確保には劣りますし、異物が混じる流体では、弁体やスプリングの損傷に至るケースもあります。

スイング式逆止弁は、他の逆止弁と違い、弁体が流路から逃げるので流量確保には非常に優れています。
一方で、摺動部の摩耗の影響は大きく、この逆止弁の故障は、大半がこれによるものです。
また構造的に他と比べるとコンパクトにはできません。

スプリングディスク式逆止弁は、イシザキのスモレンスキに代表される形ですが、ウォーターハンマー対策として効果的です。
さらにスプリングで前後に作動するので摺動部の摩耗の影響がないのも特徴的です。また縦配管・横配管・天地影響なく設置できるのも魅力です。
一方で、弁体が流路に残るので流量確保には劣ります。

リフト式逆止弁は、ヒンジピンがないので摺動部の摩耗の影響がない事と非常にコンパクトな逆止弁なので小口径が得意という点は優秀です。
一方で、設置方法が水平の配管かつふたを上に向けた状態でしか使用できない点は不便です。
また玉形弁と同じS字形となるので、流量確保には劣ってしまいます。

4.最後に

以上、基本の10種類を総合的にまとめてみました。
こちらでそれぞれのバルブにはどのような特徴があるのか、それぞれのバルブの違いが分かるようになると思います。
是非、日々の業務で活用ください。

しかし、これまで紹介してきた基本10種は数あるバルブの種類の中のほんの一握りです。
用途に応じて役割を持ったバルブがまだまだ多数存在します。

ただ、全ての種類、全ての特徴を十分に理解している人は、ほとんどいないかなと思います。

そこで重要になってくるのは、いかに多くの経験を積んでいるかだと思います。
実際に僕自身がどこで学んできたかというと、お客様の現場です。

お客様の現場で実際に見たり、聞いたり、そして共に課題を解決していくことで、そこに知識がついてきます。
その知識がまたお客様への新しい提案に繋がったり、新たな課題解決に繋がっていくものと考えます。

こちら近江クリエイトでは、経験から得た知識を基にサービスや情報を提供しています。
是非、お困りごとがある際にはお問い合わせください。

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