【このバルブは同等品?】バルブの仕様を見比べる方法は4つのポイント!!

こんにちは。近江クリエイトです。

日々の業務の中でA社の物とB社の物を見比べることはありませんか?特に2つの物が同等品なのかどうか、判別に困ることも多いと思います。

ということで今回は、バルブの仕様を見比べる方法について解説します。
これを知ることでバルブ選定の時に役立つ情報です。

目次

  1. バルブの仕様を見比べるポイント4点と注意点
  2. バルブを比較する手順
  3. 既設品との比較をするときの注意点
  4. まとめ

 

1.バルブの仕様を見比べるポイント4点と注意点

同じバルブと言っても、見た目が違ったり、部品が違ったりすることも多々あります。その中で同じ仕様なのかどうか判別するのは容易くありません。そこで簡単に「同等品」かどうか判断する4つのポイントを紹介します。

①バルブの種類が同じかどうか

まず何と言っても同じバルブであることが前提です。
一方がバタフライ弁で、それに対してもう片方がボール弁では同じとは言えません。

②接続が同じかどうか

バルブも配管資材なので接続が違えば、それは違うバルブです。
一方のバルブがJIS10Kであるのに対して、片方のバルブがJIS5Kでは同等とは言えません。

③材質が同じ

バルブの材料には、鉄(ダクタイル鋳鉄)やステンレス、銅等あらゆる材質の物を使用します。
それぞれに対応する温度や圧力、流体があるので材質も同じでなければいけません。

④検査基準が同じ

これがかなり重要なポイントとなります。

バルブは規格などによってある程度形が決まってきます。
しかし、最後にそのバルブの性能を決めるのは、製品検査です。

なので、同じ検査を実施している物は、同じ性能の物、つまり「同等品」と言えます。

 

特に汎用バルブの場合は、JISの検査基準(「メーカー標準検査」の場合もJISが基準になっている場合が多い)に基づいて行われることが多いので大抵が「同等品」となります。

ポイント
検査内容を知りたい場合は、メーカーから「検査要領書」を入手すると分かります。

 

※注意点

汎用バルブの場合は、この4つのポイントで同等かどうか判断ができますが、中にはオプション付きの物や特殊バルブの場合は、この限りではありません。

その場合は、どのオプションがついているのか、どのような点が特殊な仕様となっているのかそれを明確にする必要があります。

「特殊バルブ」については、こちらの記事で解説しているので参考にしてみてください。
【超重要】「特殊バルブ」とは何??~汎用バルブとは全然違う!!~

 

2.バルブを比較する手順

バルブの仕様を比較する時は、次の手順で行うことをおススメします。

  1. 比較したいバルブの図面と検査内容が分かる物(検査要領書など)を用意する。
  2. ①~④のポイントが同じかチェックする(おすすめ:赤等でマーカーすること※)
  3. 他にも違う点があれば、チェックする(おすすめ:青等でマーカーすること※)

 

1.まず仕様を確認する為に資料となる図面や検査内容が分かる物を用意しましょう。

2.次に先程の「同等品」ポイントとなる①バルブの種類②接続③材質④検査内容をチェックしましょう。もし違いがあれば、その部分を赤のマーカー等でチェックします。

3.最後に他にもオプションがついていないか、特殊な仕様となっていないかなど違う点をチェックします。もし違いがあれば、その部分を青のマーカー等でチェックします。

※2.3で色分けしてマーカーすることで、2.「同等品」ポイントは同じかのチェックと3.「特殊バルブ」ではないかのチェックが分かりやすくなります。

このようにチェックを入れながら一つずつ比較していくことが大切です。

ポイント
オプションや特殊仕様には、必ず「何か意図」があります。必ず見落とさないように注意が必要です。

 

3.既設品との比較をする時の注意点

仕様の比較をする時、既設品と比較するケースもあります。そんな時によくある注意点を紹介します。

①既設型式が廃番、更新されている

既設品が古く廃番になっていたりする場合があります。中には後継機種がある場合もあるので確認が必要です。他にも部分的に更新されて変わっていることや電動機のモーターのみが更新されているなどもあります。

②昔の技術が採用されている

技術も進歩していく中で、意図する仕様は同じでも昔と現在で構造や仕組みが変わったりすることもあります。既設品と形状が違っても同等品である場合もあります。

材質においても同じで、昔は銅が多く使われたのが、テフロンに変わったり、昔はステンレスがあまりに高価で鉄+メッキが主流だったのが、流通性が上り、ステンレスに移行されたりなどもあります。
特にロストワックス鋳造が確立されたことで、本体がFCからステンレス製に変わるケースも多いです。

 

以上の様に既設品と現在の仕様を比較する際にも、背景的な所が影響することもあるので注意が必要です。尚、既設品との比較の場合も2章で紹介した手順でチェックすると比較が簡単です。

 

バルブといっても仕様や種類は様々・・・そんなバルブについての相談先は重要!

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そこで株式会社近江クリエイトは、様々なバルブ技術者様のネットワークの構築や100以上の現場に赴き「実際に見て考えること」に注力してきました。これら培った豊富な知識と現場経験を元に、仕様・状況に合わせた最適なバルブを提案、選定致します。

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4.まとめ

今回は、【バルブの仕様を見比べる方法】について解説しました。

最後に今回の内容についておさらいです。

①同等品か判断する4つのポイント
1.バルブの種類が同じか
2.接続が同じか
3.材質が同じか
4.検査基準が同じか

オプション付きの物や特殊バルブの場合は、どのオプションがついているのか、どのような点が特殊な仕様となっているのか明確にする

既設品と比較する際の注意点
1.既設型式が廃番、更新されている
2.昔の技術が採用されている

以上が今回のまとめとなります。

バルブの選定に仕様比較は欠かせません
今回の記事がバルブの仕様を見比べる方法についての参考になればと思います。

 

その他にもバルブの種類に関して記事にしています。
よければそちらも参考にしてみてください。

☟バルブの検査に関する記事

【製品検査】バルブの検査とはどんなことをするのか?分かりやすく解説します。

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